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注文住宅のキッチンの選び方|種類・費用・収納と後悔しないポイント

目次
注文住宅のキッチンは、扉の色や形といった見た目だけで決めると、住み始めてから使いにくさが生じやすい場所です。レイアウトや家事動線、収納、設備、予算は互いに影響し合うため、一体で考えることが欠かせません。この記事では、種類やメーカーが多くて迷っている方に向けて、自分たちに合うキッチンの決め方と、後悔しないための確認ポイントを順番に解説します。
注文住宅のキッチンは何から決める?最初に整理したいこと

キッチンを検討するときは、ショールームやカタログで商品を選ぶ前に、家族の使い方、LDKとの関係、予算の優先順位を整理しておきましょう。キッチンの位置や大きさは、水回りの配管やリビング・ダイニングの広さ、収納計画にも影響します。間取りを依頼する初期段階で大まかなレイアウトとサイズを決めておけば、設計の手戻りも減らせます。まずは次の3つの視点から検討してください。
誰が・何人で・どのように使うかを整理する
キッチン選びでは、流行や人気よりも、自分たちの調理習慣と暮らし方を判断基準にするのが基本です。誰が主に料理をするのか、何人で立つことが多いのかによって、必要な作業スペースや開放性は変わります。
LIXILも、調理に専念したいなら壁付け、家族との一体感を大切にしたいならオープンな対面型と、過ごし方からスタイルを選ぶ考え方を示しています。たとえば、平日は1人で手早く夕食を用意し、週末は夫婦2人で作り置きをする家庭なら、並んで作業できる広さと1人でも動きやすいコンパクトさの両方が求められるでしょう。料理中の手元をリビングからどこまで見せてよいかも、判断材料の1つです。
家族それぞれの使い方を書き出してから比べると、自分たちに合うレイアウトが見えてきます。
LDK全体の間取りと家事動線から配置を考える
キッチンの配置は、キッチン単体ではなく、LDKや水回りを含めた家全体の動線で考えましょう。食材をしまう、調理する、配膳する、片付ける、ゴミを出すといった作業が一連の動きだからです。
トコスホームのコラムでも、この流れを調理動線と呼び、ダイニングテーブルまでの距離を短くすることや、パントリー(食品や日用品のストックをしまう収納スペース)をキッチンの近くに設けることを挙げています。図面上で、冷蔵庫からシンク、ダイニング、パントリー、洗面室へと指でなぞってみてください。重い荷物や下げた食器を運ぶ場面を想像すると、遠回りになる箇所に気づけます。
一日の家事の流れをたどり、遠回りになる箇所がないか確認しましょう。
関連記事:家事動線がいい間取りとは?注文住宅を建てる際のポイントを解説
標準仕様・オプション・予算の上限を確認する
予算の上限は、キッチン本体の価格だけでなく、希望のオプションまで含めた金額で決めておきましょう。建築会社ごとに標準仕様で選べるメーカーやシリーズ、設備の範囲が決まっており、外れると差額が発生するためです。
メーカーの表示価格も基本プランの金額で、パナソニックはLクラスを約91万円(税抜)から、Sクラスを約80万円(税抜)からと案内しています。食器洗い乾燥機(食洗機)や水栓、レンジフード(換気扇)、カップボード(キッチン背面の食器棚)などを加えると、差額が積み上がります。LIXILも、扉やワークトップ(調理台の天板)は予算配分を考え、優先順位を付けて選ぶようすすめています。
上限額と含める設備を先に決めておけば、打ち合わせでも予算を管理しやすくなります。
注文住宅で選べるキッチンの主な種類

キッチンの種類は見た目の印象だけでなく、必要な面積や回遊性(行き止まりなく周回できる性質)、収納量、リビングとの距離感にも違いがあります。同じ広さのLDKでも、選ぶレイアウトによって通路の取り方や家具の置き場所が変わるためです。代表的な5つのレイアウトの特徴と向いている人、注意点を表にまとめたので、自分たちの暮らし方に合うかどうかを比べる際の目安にしてください。
| 種類 | 特徴 | 向いている人 | 注意点 | 主な確認事項 |
| 壁付けI型 | 壁面に沿って一列に配置 | 省スペース・調理に集中したい人 | リビングから手元が見えやすい | 横移動の距離、背面の使い方 |
| ペニンシュラ型 | 片側を壁につけた対面式 | 家族と会話しながら料理したい人 | 油・水はね、生活感が見えやすい | 腰壁の有無、通路幅 |
| アイランド型 | 四方から回り込める対面式 | 複数人で料理・回遊したい人 | 広い面積と収納計画が必要 | 両側通路、レンジフード |
| Ⅱ型 | シンクと加熱機器を2列に分ける | 短い作業動線を重視する人 | 振り返り動作や通路幅に注意 | 配置、収納、すれ違い |
| L型 | キッチンをL字に配置 | シンクとコンロ間を短くしたい人 | コーナーの使い方に工夫が必要 | 作業スペース、収納 |
壁付けI型キッチン
壁付けI型キッチンは、壁に沿ってシンクと調理台、コンロを一列に並べた基本形で、限られた面積でも取り入れやすいレイアウトです。設置スペースが小さく済むぶん、リビングやダイニングを広く使えます。壁に向かって作業するため手元に集中しやすく、料理に没頭したい方にも向いているでしょう。
一方で、横幅を長くしすぎると移動距離が伸び、作業効率が落ちる点には注意が必要です。LDKからはキッチン全体が見えやすく、調理器具や家電が出しっぱなしだと雑然とした印象になりかねません。背面のカップボードや吊戸棚、引き出し収納も合わせて計画しましょう。
ペニンシュラキッチン
ペニンシュラキッチンは、左右どちらか一方を壁につけた対面型で、アイランド型より少ない面積でLDKとのつながりをつくれるレイアウトです。英語で「半島」を意味し、壁から突き出した形が名前の由来とされています。通路が片側だけで済むため、一般的な広さのLDKにも組み込みやすいのが利点です。
対面部分は、ワークトップが平らなフルフラットタイプと、手元を隠す立ち上がりを設けた腰壁タイプから選べます。フルフラットは開放感がある反面、洗い物や水はねがリビング側から見えやすいのが難点です。こまめな片付けが苦手な方や生活感を抑えたい方には、腰壁タイプが向いているでしょう。
開放感と手元の見え方、水はね対策のどれを優先するかで、タイプを選び分けてください。
アイランドキッチン
アイランドキッチンは、壁に接せず島のように独立したレイアウトで、四方から出入りできる回遊性の高さが持ち味です。行き止まりがないため複数人でも作業しやすく、家族で料理を楽しみたい方に向いています。ただし両側に通路が必要なぶん広い面積が求められ、LIFULL HOME’Sが望ましいとするのは、LDK全体で20畳程度の広さです。
壁がないため吊戸棚を付けにくく、収納はカップボードやパントリーで補う計画が欠かせません。コンロの前に壁がないと油はねや煙がリビングへ広がりやすく、レンジフードは天井から吊るす天吊型となります。全面を化粧板で仕上げるため、本体価格も高くなる傾向です。
見た目の開放感だけで決めず、面積と収納、換気、費用まで含めて判断しましょう。
Ⅱ型キッチン
Ⅱ型キッチンは、シンクとコンロを2列に分けて向かい合わせに配置するレイアウトで、作業距離を短くしやすいのが特徴です。体の向きを変えるだけでシンクとコンロを行き来でき、キャビネットが2列になるぶん調理スペースや収納量も確保しやすくなります。
その反面、振り返る動作が多く、洗った食材を運ぶ際に通路へ水滴が落ちやすい点は把握しておきたいところです。クリナップは2列の間の幅について、1人で使うなら最低75cm、2人以上ならすれ違える105cm以上を目安に挙げています。冷蔵庫・シンク・コンロの位置関係も、あわせて確認しましょう。
通路幅と冷蔵庫、収納の位置まで図面上で確かめると、Ⅱ型の効率のよさを生かせます。
L型キッチン
L型キッチンは、シンクと加熱機器をL字に配置し、横移動を抑えながら広い作業面を確保しやすいレイアウトです。シンクとコンロが直角に向き合うためI型より移動距離を短くでき、複数人で作業しても動きがぶつかりにくくなります。片側を対面、もう片側を壁付けにする組み方も可能です。
注意したいのはコーナー部分で、奥行きが深く物を出し入れしにくいため、デッドスペースが生まれやすくなります。クリナップが紹介するのは、コーナーに炊飯器や電子レンジなどの家電を置く、可動式トレーを使うといった活用法です。間口と奥行きの両方に広さが必要なため、LDKの中で占める面積も確認してください。
コーナーの使い方と設置面積を事前に確認しましょう。
後悔しない注文住宅キッチンの選び方

キッチンを選ぶときは、「おしゃれ」「人気がある」という理由だけで決めず、毎日の使い方を具体的に想定して確認することが大切です。動線や寸法、手入れのしやすさ、収納、インテリアとの相性は、使い勝手を左右します。高さや通路幅、素材の質感は図面だけでは判断しにくいため、ショールームで実物を確かめる機会も設けてください。確認したい5つの視点を順に紹介します。
調理動線と通路幅で選ぶ
調理動線は、冷蔵庫とシンク、コンロの位置関係と、背面の通路幅をセットで確認することが大切です。3点を結んだ三角形はワークトライアングルと呼ばれ、LIXILはそれぞれ2〜3歩で移動でき、3辺の合計が360〜660cmに収まる配置を目安としています。1人で調理する場合、通路幅は80cmが目安です。
ただし、2人以上で立つ機会が多い家庭や引き出し収納が多い場合は、もう少し広めに取る必要があるでしょう。LIFULL HOME’Sも、通路が狭いと食洗機の扉を開けたときに後ろを通れず、広すぎると振り返るたびに歩く距離が増えると指摘しています。
引き出しや食洗機を開けた状態でも人が通れるかまで想定し、自分たちの人数に合った幅を決めてください。
収納する物と使う場所で選ぶ
キッチン収納は、容量の大きさではなく、使う場所の近くに必要な量を配置できるかどうかで選ぶようにしましょう。物を使う場所のそばにしまえば出し入れの手間が減り、調理中の無駄な移動や散らかりも防げるためです。トコスホームのコラムでは、こうした考え方を「適材適所」の収納と表現しています。
まずは調理器具や食器、食品、家電、ゴミ箱などを書き出し、どこで使うかを確認しましょう。毎日使うフライ返しや菜箸は腰の高さから目の高さまでの取り出しやすい範囲へ、年に数回しか使わない土鍋やホットプレートは高い場所や奥へと、使用頻度で分けると置き場所が決まりやすくなります。
収納量よりも、高さと奥行き、動線に合った配置を優先すると、片付けやすくなります。
ワークトップ・シンクなど素材で選ぶ
ワークトップやシンクの素材は、見た目だけでなく、耐熱性や傷・汚れへの強さ、手入れの方法を比べて選ぶと後悔しにくくなります。毎日触れる部分なので、性質の違いが使い心地に直結するためです。
LIXILによると、ステンレスは熱や衝撃、摩擦に強く、汚れが染み込みにくい素材です。人造大理石は色柄を扉と合わせやすく、セラミックは熱やキズ、汚れに強い素材とされています。素材ごとに清掃性や意匠性が異なるため、熱い鍋を置くことが多いか、明るい色の天板の汚れが気になるかなど、使い方と照らし合わせて選びましょう。
ショールームで実際に触れ、質感と手入れのしやすさを確かめてから決めましょう。
扉色・床・建具とのコーディネートで選ぶ
キッチンの扉色は単体で選ばず、床や壁、室内ドア、家具との組み合わせで考えましょう。キッチンはLDKの中でも大きな面積を占めるため、色の選び方次第で空間全体の印象が変わるからです。
方向性は大きく2つあります。1つは、壁や床と同系色でそろえてキッチンを空間になじませる方法です。もう1つは、周囲と異なる色を選び、キッチンをアクセントにする方法です。LIXILは、暖色系は近くに、寒色系は遠くに見えるという色の性質も紹介しています。扉と室内ドアの色やデザインをそろえられるシリーズもあるため、統一感を重視する場合は確認しましょう。
床材や建具のサンプルと並べ、LDK全体で調和するか確認しましょう。
設備・オプションは使用頻度で選ぶ
食洗機やタッチレス水栓(手をかざすと水が出る水栓)、レンジフード、加熱機器などは、「便利そう」という印象ではなく、使用頻度と手入れ、差額を比べて選びます。設備は1つ追加するごとに費用が積み上がり、予算オーバーの原因になりやすいからです。
たとえば浄水器一体型の水栓は手軽に浄水を使える反面、定期的にカートリッジを交換する費用がかかります。加熱機器も、平らな天板で掃除がしやすいIHと、火力が強く鍋を振れるガスコンロとでは、向く調理スタイルが異なるものです。迷ったときは、なくては困る「必須」、予算に余裕があれば付けたい「希望」、入居後に市販品などで補える「代替可能」の3つに分けてみてください。
キッチンメーカーを選ぶときの比較ポイント

キッチンメーカーを選ぶ際は、人気ランキングで優劣を決めるのではなく、選べるレイアウトや収納、素材、設備、価格帯、建築会社の標準仕様との相性で比べることが大切です。同じメーカーでもシリーズやグレードによって仕様が異なり、パナソニックの場合、Lクラスは19、Sクラスは10のレイアウトに対応しています。メーカー名だけで判断せず、具体的な商品とプランの単位で比較しましょう。
建築会社の標準仕様と選べるシリーズを比較する
メーカーを比べる前に、依頼を検討している建築会社の標準仕様で、どのメーカーやシリーズを選べるのかを確認しておきましょう。ハウスメーカーや工務店では扱う商品が決まっていることが多く、標準外を選ぶと追加費用がかかる場合があるためです。LIFULL HOME’Sによると、完全自由設計や規格住宅といった設計の自由度によっても、選べる仕様やメーカーは変わります。
「特定のメーカーを入れたい」「セラミックの天板が選べるシリーズにしたい」といった希望があるなら、契約前に採用の可否を尋ねてください。標準で対応できるのか、オプション扱いになるのかを差額とあわせて確認しておくと、見積もりを比較しやすくなります。
レイアウト・収納・素材の選択肢を比較する
メーカーやシリーズを比べるときは、対応レイアウトや引き出し収納、カップボード、ワークトップとシンクの素材など、選択肢の幅に注目します。見た目が似ていても、寸法や組み合わせの選択肢はシリーズごとに異なるためです。
パナソニックの場合、カウンターの高さはLクラスが80〜90cmの範囲を1mm単位で、Sクラスは80・85・90cmの3段階から選べます。奥行きは、Lクラスが600mmと650mm、Sクラスが650mmです。ただ、すべての項目を横並びで比べると、判断に迷いかねません。天板の高さや深い引き出しなど、優先する機能に絞った比較表を作ると差がはっきりします。
本体価格ではなく希望使用の総額で比較する
メーカー同士の費用は、カタログやサイトの価格帯ではなく、希望仕様をそろえた見積もりの総額で比べることが重要になります。表示価格は、メーカーごとに前提の条件が異なるためです。LIXILはリシェルやシエラなどの価格帯を間口255cm・奥行65cmのパッケージプランに基づいて示し、パナソニックは基本価格を税抜で案内しています。
条件の違う数字を並べても、費用の差はわかりません。レイアウトや食洗機、水栓、レンジフード、収納、扉と天板を同じ条件にそろえて、見積もりを依頼しましょう。一方は食洗機込み、もう一方は別途という違いがあれば、安く見えた側が実は割高ということも起こり得ます。
希望仕様をそろえた総額で比べると、条件をそろえた費用差を把握できます。
ショールームで操作性と質感を確認する
扉の色や素材の質感、収納の開け閉め、ワークトップの高さは、ショールームで実物に触れて確かめましょう。画像で見た色と、照明の下で見る実物とでは印象が違う場合があるからです。LIXILも、色選びの最後の段階として、ショールームで実際の扉を確認する流れを示しています。
ワークトップの高さは「身長÷2+5cm」が目安とされ、身長156cmなら83cmが1つの基準です。スリッパの有無でも感覚が変わるため、靴を脱いで立ち、野菜を切る動作や洗い物の姿勢を試してみてください。背の高い方は、レンジフードに頭が当たらないかも確認しましょう。
普段の調理姿勢を再現して体感すれば、図面ではわからない使い心地を判断できます。
注文住宅のキッチン収納は間取りとセットで考える

キッチンの収納計画は、本体の容量だけでなく、カップボードや家電、パントリー、ゴミ箱の置き場まで含めて考えます。収納を増やすほど便利になるとは限らず、動線から外れた場所は使いにくくなりがちです。どこで何を使うかを間取りの中で照らし合わせ、持ち物の量と家事動線に合う場所へ必要な分を配置しましょう。
キッチン本体は使用頻度に合わせて収納場所を決める
キッチン本体の収納は、調理中に使う道具を作業位置の近くに収めるよう計画します。シンク、調理台、コンロで使う物をそれぞれの近くにまとめておけば、振り返ったり歩いたりする回数を減らせます。
ボウルやザルは水を使うシンク下、計量スプーンやキッチンばさみは調理台の浅い引き出し、油やお玉はコンロ下といった分け方ができます。容量を確保するなら深い引き出し、壁面を生かすなら吊戸棚という選択肢もありますが、奥や高い場所にしまった物は取り出しにくくなりがちです。ショールームで引き出しを開け、出し入れの軽さを確かめましょう。
容量の数字よりも、使う位置と取り出しやすさを基準に収納場所を決めましょう。
カップボードは食器・家電・ゴミ箱まで含めて計画する
カップボードは、食器だけでなく、調理家電とゴミ箱の置き場まで含めて計画します。家電やゴミ箱の置き場が足りないと、通路にはみ出して使いにくくなるためです。
まずは手持ちの食器と家電の量を確認し、カップボードの幅や高さ、家電を並べるカウンター面の広さを決めます。ゴミ箱は、地域の分別ルールを確認し、必要な数を把握しておきましょう。カップボードの下部をオープンにしてゴミ箱を収める方法もあります。コンセントは、常に置く家電の数と使用位置に合わせて計画してください。
食器、家電、ゴミ箱の置き場をまとめて計画すると、通路や作業スペースを確保しやすくなります。
パントリーは収納量と動線のバランスで計画する
パントリーは、ストック量と玄関・キッチンへの動線のバランスを見て形を選びます。出入口が2カ所あり通り抜けられるウォークスルー型と、出入口が1カ所のウォークイン型では、特徴が異なります。
ウォークスルー型は荷物を運びながら通り抜けられる反面、通路のぶん棚を置ける壁面が減ります。ウォークイン型は三方の壁を棚にでき、収納量を確保しやすい一方、動線は行き止まりになります。トコスホームのコラムにある、通路幅は最低60cm程度、棚の奥行きは30〜45cm程度という目安も参考にしてください。しまいたい物を先に決めてから棚の寸法を考えましょう。
収納量と動線のどちらを優先するかを家族で話し合い、暮らしに合った形を選んでください。
関連記事:玄関からパントリーへつながる間取りの実例と後悔しないコツ
冷蔵庫・セカンド冷凍庫の将来スペースも考える
冷蔵庫まわりは、入居時の大きさだけでなく、将来の買い替えやセカンド冷凍庫(メインとは別に置く冷凍庫)の追加も想定して計画しておきましょう。家族が増えたり、まとめ買いや作り置きの習慣ができたりすると、冷蔵・冷凍の容量が足りなくなることがあるからです。
LIFULL HOME’Sも、メインの冷蔵庫とは別に冷凍庫を置く家庭が増えていると紹介しています。設置スペースは幅と高さに余裕を持たせ、扉を開けたときに壁や通路とぶつからないか、コンセントの位置が適切かを確認しましょう。追加する可能性があるなら、パントリーの一角などに候補スペースとコンセントを確保しておく方法もあります。
数年先の暮らしの変化も見込み、置き場所を確保しておきましょう。
注文住宅のキッチン費用・予算を考えるポイント

注文住宅のキッチン費用は、メーカーやシリーズ、レイアウト、扉と天板のグレード、設備、収納の組み合わせによって大きく変わります。一律の平均額だけで予算を決めると、希望する仕様と金額が合わないことがあります。見積もりの内訳を確認し、標準仕様との差額とオプションを含めた総額を把握したうえで、家全体の予算配分からキッチンにかける金額を調整しましょう。
メーカー・シリーズ・レイアウトで価格が変わる
キッチンの価格は、同じメーカーでもシリーズやグレード、レイアウトで大きく異なります。LIXILでは、間口255cm・奥行65cmのパッケージプランで、シエラは74〜107万円、リシェルは102万8,000〜310万円と案内しています。リシェルの基本プランは102万8,000円から、プレミアムプランは241万3,000円からです。
レイアウトも価格を左右する要素です。アイランド型は壁付け型と必要な部材や設備構成が異なるため、同じシリーズでも価格差が生じます。LIXILは、リシェルやシエラの表示価格に消費税、搬入・取付・設置費などを含まないと案内しています。
表示価格は算出条件と工事費の範囲を確認し、実際の見積もりとは分けて考えましょう。
オプション追加前に優先順位を決める
オプションを追加する前に、何を優先するかを家族で決めておきましょう。食洗機や水栓、ワークトップ、収納などのグレードアップは、積み重なると大きな差額になるためです。
リシェルでは、人造大理石トップの基本プランが102万8,000円から、セラミックトップのセラミック基本プランが130万円からで、価格差は27万2,000円です。ただし、両プランは天板だけでなく仕様全体が異なるため、単純に「天板の差額」とはみなせません。見た目を重視するグレードアップと、掃除や片付けの手間を減らす機能を分けて考え、家族が価値を感じる項目から予算を配分しましょう。
優先順位が明確なら、予算を超えたときも見直す項目を判断しやすくなります。
予算オーバー時は満足度を落としにくい部分から見直す
予算をオーバーしたときは、毎日使う機能を残しながら、満足度への影響が小さい部分から見直します。必要な機能まで削ると、日々の使い勝手を損なうためです。トコスホームのコラムでも、設備のグレードを一段階下げるだけで数十万円単位のコストダウンになる場合があると紹介しています。
見直しの候補は、扉や天板のグレード、使用頻度の低いオプションなどです。一方、耐震性や断熱性など住まいの安全や快適さに関わる性能は削るべきではありません。
キッチンだけで減額するのではなく、家全体の優先順位と照らし合わせて調整しましょう。
関連記事:注文住宅のコストダウン15のコツ!後悔しない削減ポイントと方法を解説
キッチンにこだわったトコスホームの施工事例
キッチンのレイアウトや収納、ダイニングとのつながりは、図面や文章だけではイメージしにくいものです。実際の住まいを見ると、動線や空間の広がり、家事の進め方を具体的に想像できます。ここでは、トコスホームが手がけた住まいから、キッチンまわりに工夫を取り入れた3つの事例を紹介します。
フルフラットキッチンと家事動線を組み合わせた事例

鳥取県米子市の住まいでは、対面式のフルフラットキッチンと、ドライルーム・ファミリークローゼットへつながる動線を組み合わせています。家族構成は夫婦と子ども2人で、延べ床面積は32.80坪(108.47㎡)です。
約20帖のLDKには吹き抜けとハイサッシ(背の高い窓)を採用し、キッチンからリビングの家族を見守れます。収納扉などはモノトーンで統一されています。ドライルームの隣にはファミリークローゼット(家族の衣類をまとめてしまう収納)を設け、洗う・干す・しまうが1カ所で完結するつくりです。そこからキッチンへ通り抜けられるため、料理と洗濯物の片付けを並行しやすくなっています。
リビングとの一体感と家事動線を考える際の参考になる事例です。
キッチンを回遊できる家事動線の事例

島根県松江市の住まいは、キッチンのまわりを回れる回遊動線を取り入れた事例です。キッチンを中心に、ダイニングやリビング、水回りへ行き止まりなく移動できるため、家事の途中で別の場所へ向かう際も遠回りを避けられます。家族構成は夫婦と子ども2人、延べ床面積は33.05坪(109.30㎡)です。
キッチン背面の造作カウンターは、お子さんの勉強スペースとして使える広さを確保しています。家事の合間の書きものにも使えます。玄関には手洗いが設けられ、帰宅後すぐに手を洗える動線も整っています。
回遊性を重視する場合は、キッチンから周辺空間への移動のしやすさを確認しましょう。
キッチンとダイニングを横並びにした事例

もう1つの米子市の事例では、キッチンとダイニングを横並びに配置し、配膳と片付けの動線を短くしています。支度から後片付けまで横移動で済ませられるつくりです。トコスホームのコラムでも、キッチンからダイニングテーブルまでの距離を短くすることを、配膳や片付けをしやすくするポイントとして紹介しています。
この住まいでは、ダイニングテーブルを作業台として使え、家族で料理やお菓子づくりも楽しめます。リビングには吹き抜けの高い位置と横の窓から光が差し込み、明るく開放的な空間です。家族構成は夫婦と子ども2人で、延べ床面積は32.81坪(108.48㎡)です。
配膳や片付けの動線を短くしたい場合に参考になる間取りです。
暮らしに合うキッチンを考えた注文住宅ならトコスホームへ
レイアウトや動線、収納、設備、予算を一体で考えると、暮らしに合うキッチンを計画しやすくなります。見た目だけでなく、毎日の家事の流れに沿って検討することが大切です。
トコスホームは公式サイトで、土地・建物・設備を初期段階から予算に基づいてトータルでプランニングしていると紹介しています。将来の光熱費や修繕費まで見据えた自由設計の住まいを提案している点も特徴です。キッチン単体ではなく、間取りや家事動線、収納とのバランスを相談しながら検討できます。引き渡し後10年まで設備機器を保証する制度も案内しています。
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